田中道子さんは女優でありながら、合格率10%未満とも言われる難関の一級建築士試験に初挑戦で合格した経歴を持ちます。
彼女が建築士資格に挑戦した背景には、自身の体験に基づく強い動機がありました。
この記事では、田中道子さんが一級建築士を取得した理由やエピソード、出身大学や建築士としての経歴、
そして資格取得の時期などについて、本人のインタビュー発言を交えながら詳しく解説します。
一級建築士を取得したのはなぜ?

田中道子さんが建築士を志した原点には、大学在学中に経験した東日本大震災でのボランティア活動があります。
静岡文化芸術大学デザイン学部空間造形学科(浜松市)で建築を学んでいた田中さんは、2011年3月の震災発生後、
ミス・ユニバースの活動を通じて宮城県女川町へ炊き出しの手伝いに赴きました。
その際、住まいを失った被災者のもとに駆けつけて支援する建築士たちの姿を目の当たりにし、
「衣食住」の「住」のピンチを救う建築士が自分にはヒーローのように映ったといいます!
この体験を通じて**「建築を通じて人の役に立ちたい」**という強い思いが芽生え、いつか自分も建築士になろうと心に決めたのです。

素敵なエピソードですね!!
建築士も田中道子さんもかっこいいです!
その後、田中さんは大学卒業直後にまず二級建築士の資格を取得しました
。学生時代から建築の勉強を続けてきた彼女にとって、一級建築士の資格取得は「いつかは成し遂げたい長年の夢」だったと語っています。
田中道子さんが一級建築士資格取得を志した主な動機やきっかけをまとめると、次のようになります。
- 被災地で建築士の活躍に感銘を受けた: 東日本大震災の復興支援で建築士が住まい再建のヒーローに見え、自分も人の役に立ちたいと決意。
- 建築の仕事への情熱: 都市計画や都市開発を学ぶ中で、街づくりに携わる建築士という職業の社会的意義に魅力を感じていた。
- 将来の夢として温め続けた資格: 学生時代から「いつかは一級建築士に」という夢を持ち続けており、二級建築士取得後もその思いは消えなかった。
- ミスコン出場者たちからの刺激: ミス・ワールド世界大会で医師など専門職を持つ出場者が「社会貢献したい」と語る姿に触れ、自身もプロの建築士として社会に貢献したいと影響を受けた。
出身大学での建築専攻


田中道子さんは静岡県出身で、地元の静岡文化芸術大学デザイン学部空間造形学科に進学し、建築デザインを学びました。
実は元々「ゲームや仮想世界の街をデザインしたい」という思いから同学科を選んだところ、
入学してみると本格的な建築学科だったため驚いたというユニークなエピソードもあります。
周囲には建築好きの学生ばかりで、本人は「入学後はぶったまげた。周りは建築好きばかりで、自分は落ちこぼれでした」と振り返っています。
それでも建築を学ぶ中で徐々に意欲を高め、大学在学中には2011年のミス・ユニバース・ジャパンで3位入賞を果たすなど多方面で活躍しつつ、建築の勉強も続けました。
そして大学卒業後の2013年、田中さんは二級建築士試験に合格します。
二級建築士に合格した田中さんは、一度は地元静岡の建設会社に就職して建築の仕事に就く道も考えていました。
このように、大学で専門知識を身につけ二級建築士資格を取得したことが、彼女の建築士としての第一歩となりました。



この時はまだ女優を目指していた訳ではないみたいですね!
女優への転身と一級建築士への未練


大学卒業後、田中さんは建築士の道と並行して挑戦していたミス・ワールド2013日本代表に選出されます!
その後、「幼い頃からの憧れだった」という芸能界への夢を諦めきれず、思い切って女優への道へ進むことを決意しました。
二級建築士合格直後は建設会社への就職活動も行っていましたが、
その最中に大手芸能事務所オスカープロモーションの古賀社長(当時)からスカウトを受けたことがきっかけで上京し、本格的に芸能活動を開始します。
2016年放送の米倉涼子さん主演ドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』への出演で女優デビューを飾り、その後も数々のドラマや映画、舞台で活躍していきました。
しかし、華々しい女優業の裏で、田中さんの心の中には常に建築士への未練が残っていました。
オスカー事務所と契約した直後、駆け出しの新人だった田中さんは当時必要とされていた「2年以上の実務経験」を積むために「2年ほど芸能活動を休ませてほしい」と事務所に直訴したほどでした。
ところが当然ながら「女優としてまず土台を作る方が先だろう!」と事務所に猛反対され、この時は一級建築士への挑戦を一旦断念せざるを得ませんでした。
田中さん自身、「24歳で事務所に入ってすぐ『1級の資格を取りたいので実務に行かせてください』と言ったら怒られてしまった」と振り返っています。
こうしてしばらくは女優業に専念する日々が続きましたが、
それでも心の奥底では「いつか必ず一級建築士の資格を取りたい」という思いを虎視眈々と抱き続けていたのです。



女優を続けながらも一級建築士の資格を取りたいと頑張るのは、果てしない努力が必要そうですね!
コロナ禍と受験資格緩和による再挑戦


田中さんの建築士への夢が再び動き出す転機は、2020年の新型コロナウイルス禍でした。
2020年春、感染拡大によって芸能の仕事が一時ストップし、自宅で過ごす時間が増えた田中さんは、自分自身を見つめ直す中で封印していた建築士への情熱が再燃したといいます。
ちょうどその頃、一級建築士試験の受験要件から実務経験が不要になる制度改正が行われ、試験合格後に所定の実務を積めば免許登録できる仕組みに変わりました。
この受験資格緩和は田中さんにとって大きな追い風となり、「今しかない、もう一度挑戦しよう」という決意を固めるきっかけになります。
とはいえ、芸能活動との両立は容易ではありません。
田中さんは2021年に事務所へ改めて建築士試験に挑戦する意志を伝えましたが、
その際「本業(女優業)でベストを尽くさないことは絶対にしないと約束します。
その上でどうしても挑戦させてください!」と熱意を訴え、ようやく事務所から挑戦の了承と応援を得ることができたそうです。
そこから田中さんの猛勉強が始まりました。
まず、大学卒業時にも通った資格試験予備校の総合資格学院に再び入学し、仕事の合間に一級建築士試験の学科対策を開始します。
勉強を始めたのは試験1年前の2021年10月頃からで、当初は週1回通学していましたが、多忙につき途中からはオンライン受講が中心になりました。
移動中の電車では眠気と戦いながらスマホで講義動画を視聴し、何度も巻き戻して復習するといった努力を重ねました。
さらに**空き時間には中華料理チェーン店「日高屋」**で食事をしながら製図の参考例をスマホで見てメモするなど、寸暇を惜しんで勉強したことも明かされています。
女優業と両立しながらの受験勉強は想像以上にハードで、「理解が追いつかず悔し涙を流す事も多くあった」と言いますが、持ち前の根性で粘り強く学習を続けていきました。



とても真似できませんね、、、
感服です!!
一級建築士試験合格と取得時期の詳細


こうした努力の末、田中道子さんは2022年の一級建築士試験に見事合格します。
2022年7月24日に実施された学科試験にまず合格し(結果発表9月6日)、続く10月9日実施の製図試験にも合格しました。
そして同年12月26日の最終合格発表において初挑戦での合格が正式に確認されました。
難関試験をストレートで突破した快挙に、所属事務所から12月27日に公式発表がなされ、多くの称賛が寄せられました。
田中さん本人も、「学生の頃からいつかは…と夢見た資格でしたので感慨無量です」と合格の喜びをコメントしています。
豆知識: 日本の一級建築士試験は学科試験(一次)と製図試験(二次)に分かれており、田中さんのように一度で両方に合格するのは非常に難しいことで知られています。一度学科に合格すればその後5年間は製図試験に挑戦できますが、田中さんは1年の準備で学科・製図とも一気に合格したことになります。
建築士としての実務経験と現在の活躍


一級建築士試験に合格した田中道子さんですが、資格を正式に**「一級建築士」として登録するための実務経験**も積んでいます。
前述のように制度改正により受験前の実務経験は不要になりましたが、合格後には一定期間の建築実務に従事することが求められます。
田中さんは合格発表後の2023年から、都内の建築設計事務所に所属して実務研修を開始しました。
朝の満員電車にパソコンを抱えて揺られながら通勤し、女優業との二刀流生活に挑戦しているそうです。
芸能活動との両立は「本当に大変」だと語っていますが、それでも「温泉好きな両親に足湯のある家をデザインして建ててあげたら喜ぶだろうな」という想いを胸に頑張っているとのことです!
2024年春にはサッカー元日本代表の川又堅碁さんとの結婚を発表するなど私生活も充実する中、
田中道子さんは2025年現在も女優業と建築士という二つの夢を追い続けています。
今後、彼女が実務経験を積んで正式に一級建築士として登録され、設計者としてどのようなプロジェクトに関わっていくのかにも注目が集まります。
自身が語るように「いつかは建築界に携わりたい」という目標に向け、努力を惜しまない田中道子さんの今後の活躍から目が離せません。



より一層、田中道子さんのファンになってしまいました!応援しましょう!
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