救急車有料化7700円 現場の救命士(救急隊)としての立場から意見 賛否は!?

救急車の有料化が議論されている中、三重県松阪市では緊急性がない場合の救急車利用に対して7700円の料金が課されることが決定しました。救命士としての立場から、賛成か反対かを述べさしてもらいます。

救命士としての立場から救急車有料化に対する意見は・・・大賛成です!
一刻も早く全国的に実施してほしいと思っています。それではその理由をご覧ください。

目次

賛成理由

軽傷で呼ぶ患者があまりにも多すぎる

現在、救急車の出動件数の増加は深刻な問題です。特に、軽症患者が救急車を利用するケースが多く(搬送された患者の約45%)、これが本当に救急車を必要とする患者への対応を遅らせる原因となっています。軽症患者の利用を抑制するためには、有料化は有効な手段となります。

寝る時間もない

救命士は24時間体制で勤務しており、頻繁な出動により十分な休息を取ることができません。これが救命士の健康を損ない、ひいてはサービスの質の低下を招く恐れがあります。有料化によって出動回数が減少すれば、救命士の負担が軽減され、より質の高いサービス提供が可能になります。

本当に必要な人の元に駆けつけるのが遅れる

軽症患者による不必要な利用が減ることで、本当に救急車を必要とする重症患者への迅速な対応が可能になります。これにより、救命率の向上が期待されます。

緊急走行での事故が増える

緊急走行には高いリスクが伴います。事故が発生した場合、救命士は重大な責任を負うことになります。軽症患者の利用が減ることで、緊急走行の回数も減少し、事故のリスクが低減されるでしょう。

無料タクシーと勘違いしている人が多い

一部の市民は救急車を無料のタクシー代わりに利用することがあります。これにより、本当に必要な患者の対応が遅れるだけでなく、救急隊の士気にも影響を与えます。有料化によってこのような不適切な利用が減少することが期待されます。

パワハラ気質の上司がイライラして、よりパワハラが加速する

救急隊員は、市民からのクレームや上司からの圧力に常にさらされています。出動回数の減少により、業務負担が軽減されれば、パワハラの問題も軽減される可能性があります。パワハラ上司がいなくなるのが一番ですが、、、

出動するたび作成する書類が増えて山のようになり、出動が増えて書類作成する時間がない

出動回数が増えると、その都度必要な書類作成の負担も増えます。有料化により出動回数が減少すれば、書類作成の負担も軽減され、業務効率が向上します。

救急出動以外にも火災対応、予防査察、災害対応訓練、広報、地水理調査などの業務が積み重なっている

救命士の業務は多岐にわたり、救急出動以外にも多くの責任があります。出動回数の減少により、他の重要な業務に集中できる時間が増え、全体的な業務の質が向上します。

デメリット

「金払ってんだぞ」というクレーム

有料化により、患者がより一層に自分の事をお客様だと勘違いしてしまいます。

お金を支払う人が不明確

意識がない状態で救急車を呼ばれ、診断の結果特に何もなかった場合に、「なんで救急車なんて呼んだんだ、お前がお金を支払え」と争いになる可能性があります。

結論

救急車有料化の導入は、救急サービスの適正利用を促進し、救命士の負担を軽減するための重要な一歩です。本当に救急車を必要とする患者への迅速な対応が可能になり、救命士の労働環境も改善されるでしょう。適切な情報提供とサポートが不可欠ですが、救命士としては、有料化によって救急医療サービスの質が向上することを期待しています。

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