消防士(救急救命士)パワハラ、激務についての実情を紹介

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自己紹介

簡単な自己紹介をさせて下さい。私は消防署に入って10年、救急救命士として5年間働いてきました。火災はもちろん沢山出動しましたが、救急出動で救急車に乗った回数は火災の500倍は多いと思います。まさに激務でしたので、実情をご紹介していきます。

増加し続ける救急件数と激務

救急車が呼ばれる回数は年々増えています。日本の高齢化に伴い、救急件数はこれからも増え続けると考えます。私の働いていた場所では1日10件は出動していました。出動1件で大体1時間から1時間30分ほどでしたので、単純に出動だけで10時間から15時間は気を張っていました。出動に伴い各種報告書の作成もあり、それだけで時間が過ぎ去っていきます。それで仕事が終わりなら良いのですが、訓練、訓練起案、応急手当講習手続き、立入検査、その他書類関係山ほど・・・などなどあり、とても仕事が終わりません。しかし仕事はまわっている様にみえます。何故か?それはもちろんサービス残業ですね。消防署は24時間勤務という特殊な勤務形態なので、仮眠時間というものがあります。(夜中も出動でほとんど眠れないのが現状ですが、、)その時間は当然寝て出動に備えるべきなのですが、仕事が山ほど溜まっていますので、仮眠時間を使って何とか仕事を回しています。仮眠時間は他部署からの連絡もなく比較的穏やかに事務をこなす事ができるからです。それでも終わらない時は次の日の朝、24時間の勤務明けに何とか終わらせて帰宅します。サラリーマンの様にノルマや売り上げなどに追われることはありませんので、その点は救いかなと思います。しかし、激務であることは間違いないでしょう。寿命は削れているように感じます。

パワハラについて

結論から申し上げますと、パワハラは山ほどあります。もう本当に笑ってしまうぐらいあります。何年か前に教職員がカレーを無理矢理食べさせられてパワハラになったのが問題になりましたが、あれがパワハラになるのなら、消防署の人間の半分は今頃刑務所にいます。少し前に三重県の松坂で33人がパワハラで処分を受けていましたが、内容を見てみると全て私の職場でも当たり前に行われていることでした。怒鳴る、どつく、頭を叩く、蹴る何てことは当たり前として、本当に不思議なのは何故かアホみたいな量のご飯を食べさせたがります。理解不能です。何故この様な状況になるのかといいますと、圧倒的閉鎖空間が理由だと考えます。昭和を缶詰めにギチギチにしたような環境です。パワハラしてる中堅職員を見て管理職員は「よく指導してるな。それに比べて若手はこんなに見てもらってるのに何故出来ないんだ。」となります。パワハラが正当化される環境なので、パワハラこそが正義です。ただ最近は令和の風を受けているのか分かりませんが、少しずつ緩くなっている様な気がしますので、時代が変わることを願っています。

改善策

激務について、消防署の中で出来る事は、とにかく無駄な仕事を無くすことです。営利を求めていないから発生しているのだと思いますが、無駄が多すぎます。例えば、何をやるにしても上司の決裁をとり、それをまたその上の決裁をとり、さらにその上の決裁をとらなければ事が終わりません。そして上司同士で意見が違う事が多数ですので最悪です。上司が好む文章をつくり、その上の上司に文章を修正される様言われ、修正したものを更にその上で修正させられます。ただの署内訓練の起案の話です。そもそも訓練するのに起案文章を何時間もかけるのがおかしな話です。そんな事してる時間に訓練しろと思います。他にもキリがないほど無駄がありますが、長くなりすぎるので割愛します。救急件数が増加し続けるのは、消防署ではどうしようもない部分だとおもいます。最近三重県の松坂では救急車の有料科が発表されました。まさにこれです。これこそが救急車の不適切利用を抑制する最強の手段だと思います。病院関係者ならびに医療従事者の9割は賛成していると思います。(私の周りに関してになりますが)救急車有料科には、救急車を呼びづらくなる等の問題点は多々ありますが、松坂のようにどんどんと改革されていくのを願っています。

パワハラについては、外部の人間に来てもらい証拠が不十分であったとしても何人かの証言があったなら処分を下していくのが改善策になると考えます。そもそもパワハラの証拠なんて残りません。ボイスレコーダーを忍ばせておく事なんて、実際には難しいです。しかし、パワハラの証言が何人からも出てきたのなら、それはパワハラが間違いなくあります。なので、まずは積極的に外部の人間に監査してもらうのが大事だと考えます。

まとめ

私はすでに消防署を退職して、救急救命士として活動はしていません。しかし、沢山の問題点がある消防署について、問題が解決し風通しのよい職場になることを1人の市民として願っています。最後になりますが、消防署によってパワハラや激務の問題は異なります。たまたま私の居た職場がそうであっただけであり、全ての消防署が同じというわけではありませんので、勘違いされないようご注意下さい。

今回は消防について紹介しましたが、全ての働く人にとってパワハラは関係のある話だと思います。特に新社会人の方は、学生とのギャップに悩むかもしれません。信じられないようなパワハラに出会うこともあるでしょう。そんな時、悪いのは自分と思いがちですが、悪いのは100%パワハラする方です。すぐに証拠を集めて社会的に消してやりましょう!

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